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2008年5月 3日 (土)

LMBCの服飾的貢献

本ブログでよく登場するThe Lady Margaret Boat Club(LMBC)は、1825年設立とケンブリッジ大学最古のカレッジ・ボートクラブである。汗くさく、めっぽう酒に強い猛者が跋扈するこのクラブだが、その設立期に服飾関係である発明をなしたことはあまり知られていない。ブレザー・ジャケットを生み出したのである。

いわゆる「ブレザー・ジャケット」には、二つの起源が確認される。一つはダブル・ブレストの濃紺のジャケットで、19世紀に英国海軍の制服として生み出され世に定着した。これが「ネイビー・ジャケット」とか「紺ブレ」とよばれるものの起源である。もう一つの起源は、やはり19世紀の英国でうみだされた、スポーツクラブのクラブ・ジャケットだ。こちらはシングル・ブレストのスタイルにそのクラブ由来の色やストライプが入る。日本でもゴルフクラブのメンバーや殿堂入りした人たちがまとっているのが、このタイプのブレザー・ジャケットである。そして後者を発明したのがLMBCだ。

LMBCはカレッジ・スポーツが盛んになりだした当時、そのカレッジカラーである緋色に染めた厚手のウール素材をシングル・ジャケットに仕立て、金ボタンをあしらったものを公式な場で用いるクラブ・ユニフォームとして採用した。そしてこの緋色のジャケットは炎(blaze)の色にたとえられて、blazer(ブレイザー)と呼ばれるようになった。これが「ブレザー」という名の由来である。

(日本でもアイビー・ファッションの教祖である故石津謙介氏が、生前立ち上げた「ボタンダウンクラブ」のクラブ・ジャケットとして(本来の意味の)ブレザーをデザインし、またご自身もよくそれを粋に着こなしておられたものだ。)

もちろん現在も、多くのLMBCメンバーがクラブ・イベント(たいていは飲み会だ)の際にはこの緋色のジャケットに袖を通す。私のジャケットも、酔っぱらったメンバーがこぼした赤ワインの染みがついていたりする想い出の品となっている。

Mays12
(LMBC Club Jacket; the 'Blazer')

連休だというのに締め切りをすぎた原稿を仕上げるために引きこもっているのだが、ふと思いついてこんな記事を書いてしまった。完全なる現実逃避。原稿の完成は遠い・・・。

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