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2011年6月12日 (日)

プロジェクト杉田玄白:『人間の動機づけ理論』

ウェブ上のボランティア・プロジェクトに、『プロジェクト杉田玄白』というのがある。『不思議の国のアリス』から歴代合衆国大統領就任演説まで、著作権が切れていたりそもそも著作権フリーの海外の作品をボランティアが翻訳し、ウェブ上に公開するというものだ。そして公開された作品は、無料で閲覧や再配布ができるようになっている。私もこれまでに、いくつかの短い作品を翻訳して公開している。

このプロジェクトに参加する形で、今年は『A Theory of Human Motivation』(A・H・Maslow、1943年)の翻訳を行った。心理学や経営学、教育学などでは「マズローの欲求階層説」としてよく紹介されているものだ。

専門教育科目『経営学』を履修した90人ほどで、原文を翻訳、グループで訳文を相互チェックし、さらに全体の文体や誤訳をチェックしてhtml化し、ウェブにアップロードした。

翻訳『人間の動機づけ理論(学生訳版)』HTML版 と 同 PDF版

今年は平年に比べて履修者が5割増しであったため、一人一人の担当する文章は非常に短くなってしまった。参加者にとっては、少々物足りなかったり、全体を見渡すことが出来なかったかもしれない。しかし、その分クオリティは高くなったのではないかと思われる。

完成した訳文を読んでみると、講義や教科書ではよく紹介されるおなじみの理論が、原著ではこのような論じられ方をしていたのか、と驚く学生も多かったことだろう。

学部レベルの授業で、社会科学の古典の原文を読む機会などないに等しい。しかし、これも一つの経験である。一生に一度でよいのでそのような機会を持つのも悪くない。そしてもし時間があれば、著者の思索や執筆に注いだエネルギーを感じながら、完成した訳文をじっくり味わってみてほしいと思う。

プロジェクト杉田玄白のサイトはこちら
我々がこれまでに翻訳した作品はこちら


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