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2011年7月16日 (土)

啐啄同時

大阪に出張し、毎年学会発表している企業家研究フォーラムの2011年度年次大会で研究発表をおこなう。会場は大阪中之島にある大阪大学中之島センター。

タイトルは『創業期企業家の共同リーダーシップ:本田技研とソニーの事例から』というもので、今回は3月に卒業した学部ゼミ卒業生との共同発表だ(というより、そのゼミ生の卒業論文をベースにしたものといった方が話は早い)。

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3月に卒業したゼミ生22人の卒業論文のうち、内容的には修士論文レベルに近い、よく練られた秀作が2本あった(そのうちの一本は、ICUの経済・経営系分野の優秀論文賞を受賞した)。

もう一本が今回発表された論文で、執筆した学生に発表にぴったりの学会があるので内容をもっと磨き上げて発表してみてはどうか、そのために必要な手伝いはするが、と声をかけたのが今年の2月のことだ。本人も乗り気で、学会へ提出した発表のプロポーザルも無事審査を通過した。

卒業論文としては優れたものでも、この学会で発表するのは主に大学や研究機関の研究者、実務家、博士課程の大学院生といった面々で、彼らのレベルに比べると大きく見劣りすることは否めない。この論文も3ヶ月の間に可能な限りそのレベルにまで近づける必要がある。

4月以降社会人となった元ゼミ生は、勤務先の研修期間中も夜は論文とケースを読み込んで内容をブラッシュアップし、週末に私との2時間ほどのミーティングを4,5回こなしてフィードバックを反映させながら、発表原稿とパワーポイントを作り込んでいった。

当日、発表会場で落ち合ったのは発表の1時間前のこと。落ち着いていたので、もしも手に負えないことがあったらアシストするからということで、発表もすべて任せることにした。

相当入念なリハーサルをしてきたのであろう、初めての学会発表でも物怖じしない。プレゼンテーションはよどみなくスムーズに進み、予定時間をすこし残して無事終わった(← いやむしろ、元指導教員兼共同報告者よりもよっぽど肝も据わっている 笑)。

質疑応答の際も、多くの参加者からの質問やコメント、参照すべき文献などについてのアドバイスがあり、今後の研究には大変有益なものであった。懇親会に出席した際には、知り合いの大阪大学や一橋大学、神戸大学の研究者から、いい(元)ゼミ生だね、大学院に来ればいいのに、といってもらえたのが心強かった。

この元ゼミ生は発表前のフィードバックを通じて、わずか数ヶ月の間に大きく伸びたと思う。教員として普段接する見所のある学生には、それにあった様々な可能性を示唆するが、本人が気づき、それに応えて実際に行動を起こすことはあまりない。経験者からすると、それは非常にもったいないことに思えるのだが、多くの才能や機会はそうして日の目を見ることなく終わる。今回は、たまたまそれがうまくかみ合った例なのかもしれない(はじめた頃は、かなり大胆な提案をしてしまったかも・・・、とも思ったりもしたのだが)。忙しい中、多くのフィードバックにしっかりと食いついてきた共同報告者に感謝である。

折しも、この学会期間中は祇園祭の宵山と重なった(そしてこれは、参加者が楽しめるようにと学会事務局が意識して日程を組むところでもある)。主催者の意図を尊重して(笑)、コンチキチンの鉦の音を聞きながら山鉾の間をそぞろ歩き、夏の京都を楽しんだ。

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