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2011年7月 5日 (火)

Some Johnians ...

St John's Collegeのメンバー(現役生・卒業生)はJohnianと呼ばれる。ダイニングホールやギャラリーの肖像画に残る、幾人かのJohnianをピックアップ。

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バーリー卿(Lord Burghley)。日本では、ウィリアム・セシルという名の方が通りがよい。エリザベス朝時代のイングランド宰相。下級貴族の出であったが、外交と政略に優れて政府に重用された。宰相としてエリザベス1世の右腕となり、スペイン無敵艦隊撃破への筋書きを作った戦略家である。当時は欧州の二流・三流国だったイングランドの興隆の基礎を作った政治家だ。

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経済学者アルフレッド・マーシャル。ケンブリッジ大学の初代政治経済学教授。『経済学原理』を著して新古典派経済学の形成に貢献し、ケンブリッジ大学経済学部創設に尽力して、ジョン・メイナード・ケインズやセシル・ピグーを育てる。その名は現在も経済学部図書館(The Marshall Library of Economics)に残っている。彼の教授就任演説にあった「経済学者は冷静な頭脳と暖かい心を持たねばならない」というフレーズは、かっこいいと思う。

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生化学者フレデリック・サンガー。インシュリンの構造を解析し、タンパク質がアミノ酸を連結したものであることを最終的に確定させた功績で1958年に、そしてDNAの塩基配列の決定法を開発したことで1980年にそれぞれノーベル化学賞を受賞した。飽くことなく研究に没頭するresearch personであり、ケンブリッジを遺伝子研究のメッカにした一人。かっこいい。


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経済学者・インド首相マンモハン・シン。インドの貧しいシーク教徒の家庭に生まれたことから、貧困を克服すべく経済学を学び、その才能を開花させた。経済学者から経済官僚、そして経済閣僚へと進み、2004年に首相就任。1990年代以降のインドの経済改革を主導し、近年のインドの経済発展に貢献した人物である。

しかし彼らの活躍も、500年前のこの女性なしには生まれなかったかもしれない。

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カレッジの創設者、レディ・マーガレット・ボーフォート(Lady Margaret Beaufort)。15世紀、チューダー朝の王ヘンリー7世の母后だった彼女は篤志家で、その遺産によってChrist's College, St John's Collegeとケンブリッジ大学に二つのカレッジを設立している(この二つのカレッジはそのため、同じチューダー朝の王家の紋章をカレッジの紋章に使っている)。われわれすべてのJohnianは、彼女とそれに続く寄付者たちにその多くを負っている。

St John's Collegeは1980年代前半までは男子しか入寮できず、共学になってからまだ三十年弱しか経っていない。しかしもう少しすれば、活躍した女性Johnianの肖像画がホールにも飾られることになるだろう。

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