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2011年8月25日 (木)

長浜訪問

1999年以来、地域再開発の研究で訪れている滋賀県長浜市。そこで私は、まちづくりの第三セクター、株式会社黒壁の活動をずっとフォローしている。

多くの地方都市と同様、中心市街地の衰退に悩まされていた長浜市。その長浜の中心に、『黒壁銀行』、『黒壁』という名で親しまれる明治時代の建物があった。

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1988年、その建物はマンション建設のため解体の危機に直面する。この歴史的建造物を保存し、「まちに賑わいをとりもどす」ために活用しようと始まったのが、まちづくり会社黒壁の起源だ。長浜市と地元の事業家が出資し、建物を購入。それまで長浜にない新たなビジネスとして、工芸ガラスを販売する店舗に改装した。

当時の役員の誰もが、工芸ガラスなど扱ったこともない。手探りの中ではじめたこの事業は、補助金などに頼ることもなく自主独立の経営を続け、大成功を収めた。それまで年間5万人足らずだった中心市街地への訪問者は20年間で170万人にまで増え、シャッター通りだった商店街の店舗のほとんどが再開している。まさに地域再生のお手本のような事例であった。

創業当時の黒壁の実質的な経営を担ったのが、笹原司朗氏だ。自身も家業の倉庫業を営み、青年会議所の理事長等を務めたり、その傍ら地元の高校の野球部監督として二度甲子園に出場するなど、早くからリーダーシップを発揮した人物であった。

そして、長浜の再生を発信し、全国のまちづくりについて情報交流を行うNPO法人まちづくり役場

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まちづくり役場設立時の代表、山崎弘子さん。長浜を調査で訪問する誰もが世話になる女性である。現在は二人とも後継者に後を委ねているが、今回久しぶりに長浜を訪れて、二人からその後の長浜の話を聞いた。はじめて会ったのは大学院生の時で、もう十年以上のつきあいになる。

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とても魅力あふれるキャラクターである。大きな指導力を発揮してきたこの二人に共通する最大の美点は、優れた経営力もさることながら、その私心のなさであろう。それが人を魅きつける人柄となり、このような難しいプロジェクトに多くの人の信頼と協力を得ることが出来たのだと思う。当時を思い出しても、そんなところは、とてもかっこよかった。

さて、宿は町屋の古い旅館。長浜滞在時の定宿だ。

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最近改装して、館内はモダンで心地よい内装になった。しかし宿代は、素泊まり4800円と格安で十年前から変わっていない。

朝の散歩風景。

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「日本の住みやすい都市」で、毎年常に上位にランキングされる長浜。

琵琶湖に面し、夏は鰻や鮎、冬は鴨、そして近江牛に湖北の地酒と、美酒佳肴にも恵まれる。是非多くの人に訪れてほしい町である。

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