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2012年7月 8日 (日)

企業家研究フォーラム年次大会2012

大阪に出張し、毎年学会発表している企業家研究フォーラムの2012年度年次大会で研究発表をおこなう。

会場は、大阪中之島にある大阪大学中之島センター。周囲を中之島オフィス街の高層ビルに囲まれる。

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発表タイトルは『シニア企業家による企業経営:事業継続を可能にする要因』。昨年の発表に続き、3月に卒業した学部ゼミ卒業生との共同発表だ。

この発表のベースはこの元ゼミ生の卒業論文である。企業家研究の中でも新しいテーマを扱っており、インプリケーションも面白かった。

オリジナルは丹念に統計データを拾い、シニア企業家やその支援組織にもインタビューを行ったもので、付録データも含めると普通の論文の倍を優に超える長さの論文となった。本人の熱心さもあってよく練られた秀作であり、この学会での発表を勧めてみることにした。

プロポーザルが採用されてからは、この卒論を学会発表レベルにしてゆくことになる。共同発表者は4月から宮崎市で勤務しており、 週末に三鷹と宮崎で遠隔ディスカッションを行った。

スカイプとグーグルの文書シェアを使って、文献レビューをやり直し、インタビューデータを再検討し、発表用の資料を作り込む。就職したばかりで大変なときだろうが、よく作業をこなして発表要旨もパワーポイントファイルも順調に仕上がった。

さて発表当日。奇しくもこのセッションの司会は、私の神戸大学大学院時代の師匠である加護野忠男先生だった(←私の方が緊張する・・・)。

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発表も無事終え、フロアからはいくつかの貴重なコメントもいただいた。

熱心に研究し優れた論文を執筆する学生は多いが、そのような学生の多くは企業に就職し、キャリアとしての研究を考える者はまずいない。何事にも熱心な学生は、企業にとっても是非採用したいと思うであろうから当然だ。

しかも大学は一般に、「市場」が縮小する「構造不況業種」として捉えられている。よほど好きでなければ、将来の生活も見通せないようなリスクの高いキャリアを選ぶことなど無理である。優秀な学生にとって、キャリアの選択肢の一つとして考えるに足る魅力を、我々は備える必要があるのだろう。

就職する学生に学会発表させるなど無駄だと思われるかもしれないが、わずかといえども研究を経験しておけば、将来の人生でそのような選択肢があることを思い出してくれるかもしれない。それは本人にとっても、学界にとっても悪いことではなかろう。

・・・そんなことを考えながら、3世代の記念撮影。

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追記

過日の日本経済新聞には、このような記事が出た。

+++++

2012/8/6 日本経済新聞 電子版

起業「老高若低」鮮明に シニア1.5倍、20代減少

 若年層の起業が減る半面、シニアの起業が活発だ。2011年度は60代以上の起業が全
体の6.6%となり、この比率は米リーマン・ショック前の1.5倍に増えた。企業OBが
経験や人脈を生かす例が多く、年金の支給年齢引き上げを控えて雇用の受け皿として
も期待が高まる・・・。

+++++

一方では、若手による起業が減少、こちらはやはり気にかかる。

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