Business schools' sighs... : demand dried up
オクスフォードのサイード・ビジネススクール、ロンドンのロンドン・ビジネススクールを訪問する。
教育関係では、特にファイナンス系の修士課程についての話が印象に残った。
今もロンドンの金融街シティはリストラの嵐が続いていて、新規採用の需要はほとんど干上がってしまっているという。
ビジネススクールもこのような状況に大きな影響を受けている。卒業する学生の就職状況がリーマン・ショック以前の状態へ戻ることは当分ないだろう、と悲観的だ。
ファイナンスのマスターコースを出ても、シティでの仕事に就くのは非常に難しく、留学生は自国に戻って金融の仕事に就くか、コンサルティング会社や通常の 製造業の財務部門などが多くなっているとのことである。そもそもロンドンでの職が減ってしまっているのだ。特にEU外からの留学生で、卒業後も英国で仕事 をしたい学生は大変だろう。
私がまだ現役の大学院生だった2000年前後は英国の景気も絶好調で、文系・理系を問わず多くの学生がケンブリッジから金融街に流れ込む、さながらバブル当時の日本のようであった(優秀な人材の「輸出超過」が続き、地元ケンブリッジのハイテク企業や研究所などで働く人が減り、それが問題になっていたほどである)。そして、ロンドンの現状はやはり日本のバブル崩壊後のようでもある。
経済における金融機能が、本来の役割へと回帰しつつあるのだろうか、あるいはそれ以上の退行か・・・。金融の国、英国の行く末は興味深い。
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