カテゴリー「蘊蓄」の5件の記事

2012年6月11日 (月)

INFOBAR

愛用してきた携帯、INFOBAR。

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INFOBAR (BUILDING), 2003

デザイナーは、深澤直人。ストレートの筐体にスクエアなキーパッドを配したシンプルなデザインで、MoMA収蔵プロダクトの一つである。

データ通信速度は遅く、赤外線通信はおろかバーコードの読み取りもできない機種だが、とても好きなデザインだったので2003年から3台ほど使い続けてきた(←どれだけ好きやねん)。しかしcdma one廃止のため、もうすぐ使えなくなる。

次の携帯を選ばなければならないが、あまり気に入ったものがない。iidaのG11があればよかったのだが、もう在庫も残っていなかった。

なくても平気なのでもう携帯はやめてしまおうかとも思ったが、そうもいかないようなので結局選んだのがこちら。

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INFOBAR C01, 2012.

キーパッドは通常のレクタンギュラー(ディスプレイの面積を稼ぐためであろう)。キー表面の柔らかなカーブは残っているものの、初代のクリーンでキャラ立ちした表情がなくなってしまったのは残念である。悪くはないのだが・・・。

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2012年6月 2日 (土)

デジタル一眼カメラを手に入れる

これまでその手軽さ故にコンパクト・デジタルカメラを使い続けてきたが、子供の撮影用にデジタル一眼カメラを入手した。

多少暗くてもフラッシュなしで写真が撮れる明るいレンズと、動き回る子供に追従できるフォーカスの速さが必要になったからだ。

購入したのは、パナソニック・ルミックスシリーズのマイクロ・フォーサーズ。レンズは、パナソニック製ライカの標準レンズ。

P1070341 Panasonic Lumix DMC-GX1 with Leica DG Summilux 25mm F1.4 ASPH, 2011.

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レザーケースとレンズフードも取り付けて、こんな具合になった。

早速一枚。いつも持ち歩いているデジカメだが、なかなか雰囲気のある写りになる。

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開放絞りが1.4なので暗い場所でもよく写るが、前後のぼけ具合も大きく、ピント合わせがシビアになって難しい。気を抜くと、ピンぼけ写真を量産することになる。

使いこなせるようになるまでは、修行の日々になりそうである。

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2011年7月 5日 (火)

Some Johnians ...

St John's Collegeのメンバー(現役生・卒業生)はJohnianと呼ばれる。ダイニングホールやギャラリーの肖像画に残る、幾人かのJohnianをピックアップ。

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バーリー卿(Lord Burghley)。日本では、ウィリアム・セシルという名の方が通りがよい。エリザベス朝時代のイングランド宰相。下級貴族の出であったが、外交と政略に優れて政府に重用された。宰相としてエリザベス1世の右腕となり、スペイン無敵艦隊撃破への筋書きを作った戦略家である。当時は欧州の二流・三流国だったイングランドの興隆の基礎を作った政治家だ。

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経済学者アルフレッド・マーシャル。ケンブリッジ大学の初代政治経済学教授。『経済学原理』を著して新古典派経済学の形成に貢献し、ケンブリッジ大学経済学部創設に尽力して、ジョン・メイナード・ケインズやセシル・ピグーを育てる。その名は現在も経済学部図書館(The Marshall Library of Economics)に残っている。彼の教授就任演説にあった「経済学者は冷静な頭脳と暖かい心を持たねばならない」というフレーズは、かっこいいと思う。

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生化学者フレデリック・サンガー。インシュリンの構造を解析し、タンパク質がアミノ酸を連結したものであることを最終的に確定させた功績で1958年に、そしてDNAの塩基配列の決定法を開発したことで1980年にそれぞれノーベル化学賞を受賞した。飽くことなく研究に没頭するresearch personであり、ケンブリッジを遺伝子研究のメッカにした一人。かっこいい。


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経済学者・インド首相マンモハン・シン。インドの貧しいシーク教徒の家庭に生まれたことから、貧困を克服すべく経済学を学び、その才能を開花させた。経済学者から経済官僚、そして経済閣僚へと進み、2004年に首相就任。1990年代以降のインドの経済改革を主導し、近年のインドの経済発展に貢献した人物である。

しかし彼らの活躍も、500年前のこの女性なしには生まれなかったかもしれない。

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カレッジの創設者、レディ・マーガレット・ボーフォート(Lady Margaret Beaufort)。15世紀、チューダー朝の王ヘンリー7世の母后だった彼女は篤志家で、その遺産によってChrist's College, St John's Collegeとケンブリッジ大学に二つのカレッジを設立している(この二つのカレッジはそのため、同じチューダー朝の王家の紋章をカレッジの紋章に使っている)。われわれすべてのJohnianは、彼女とそれに続く寄付者たちにその多くを負っている。

St John's Collegeは1980年代前半までは男子しか入寮できず、共学になってからまだ三十年弱しか経っていない。しかしもう少しすれば、活躍した女性Johnianの肖像画がホールにも飾られることになるだろう。

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2008年6月 2日 (月)

懐かし服飾談義

帰宅してニュース番組を見ていると、その中で「VAN」の特集をやっていた。私はそれよりはもっとずっと若い世代だが、高校生の頃はやっていた漫画家わたせせいぞう氏の描く世界にブルックス・ブラザース、J・プレス、ラルフ・ローレンなどの米国のブランドと一緒によく登場していたので、実際に着たことはないが記憶に残っている。創業者の石津謙介氏にも興味があって、インタビュー記事をチェックしていたこともあった。

大学に入ると、人並みに服にも興味を持つようになる。当時はアメカジ・渋カジ全盛期で、セレクト・ショップに注目が集まり始めた頃だ。いまや全国に店舗をもつ三大セレクト・ショップも、当時はシップスが銀座と渋谷くらいにしかなかったし、ビームスは原宿・渋谷に数店舗、そしてユナイテッド・アローズが原宿に最初の店を出した頃だった。当時のユナイテッド・アローズなど、今以上にするどい(というか個性あふれる)商品展開で、とても面白かった(あとは、渋谷のスラップ・ショットとかバックドロップなどにもよく行ったものだが、いまも健在なのだろうか)。そういえば日比野克彦氏がデザインを担当した渋谷のJ Trip Barで、よく学生主催のパーティが開かれていたのもこのころだ。・・・やめよう、とりとめがない。

そういえば、学生を見ているとここ数年はアメカジが復活(?)しているのか、当時学生だった世代から見ると結構それっぽい格好をしていて、懐かしい。

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2008年5月 3日 (土)

LMBCの服飾的貢献

本ブログでよく登場するThe Lady Margaret Boat Club(LMBC)は、1825年設立とケンブリッジ大学最古のカレッジ・ボートクラブである。汗くさく、めっぽう酒に強い猛者が跋扈するこのクラブだが、その設立期に服飾関係である発明をなしたことはあまり知られていない。ブレザー・ジャケットを生み出したのである。

いわゆる「ブレザー・ジャケット」には、二つの起源が確認される。一つはダブル・ブレストの濃紺のジャケットで、19世紀に英国海軍の制服として生み出され世に定着した。これが「ネイビー・ジャケット」とか「紺ブレ」とよばれるものの起源である。もう一つの起源は、やはり19世紀の英国でうみだされた、スポーツクラブのクラブ・ジャケットだ。こちらはシングル・ブレストのスタイルにそのクラブ由来の色やストライプが入る。日本でもゴルフクラブのメンバーや殿堂入りした人たちがまとっているのが、このタイプのブレザー・ジャケットである。そして後者を発明したのがLMBCだ。

LMBCはカレッジ・スポーツが盛んになりだした当時、そのカレッジカラーである緋色に染めた厚手のウール素材をシングル・ジャケットに仕立て、金ボタンをあしらったものを公式な場で用いるクラブ・ユニフォームとして採用した。そしてこの緋色のジャケットは炎(blaze)の色にたとえられて、blazer(ブレイザー)と呼ばれるようになった。これが「ブレザー」という名の由来である。

(日本でもアイビー・ファッションの教祖である故石津謙介氏が、生前立ち上げた「ボタンダウンクラブ」のクラブ・ジャケットとして(本来の意味の)ブレザーをデザインし、またご自身もよくそれを粋に着こなしておられたものだ。)

もちろん現在も、多くのLMBCメンバーがクラブ・イベント(たいていは飲み会だ)の際にはこの緋色のジャケットに袖を通す。私のジャケットも、酔っぱらったメンバーがこぼした赤ワインの染みがついていたりする想い出の品となっている。

Mays12
(LMBC Club Jacket; the 'Blazer')

連休だというのに締め切りをすぎた原稿を仕上げるために引きこもっているのだが、ふと思いついてこんな記事を書いてしまった。完全なる現実逃避。原稿の完成は遠い・・・。

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